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失楽園(1997年、日本映画)

黒木瞳の失楽園(1997年、映画)。

はじめて見た。


テレビ版は少し見たことがあり、

「古谷一行さんはあかんな」(何がじゃ)と、思った。

(ごめんなさい)


役所広司 & 黒木瞳 は、まる。

(だから何がじゃ)


ていねいに心をこめて作られた作品で、

素直に感情移入できた、(わたしの場合は、ね)。


さまざまな登場人物に・・・

その妻、その夫、その娘、その母など、

それぞれの想いに心がかき揺れた。


主人公ふたりの行為が、

周りに大きな傷を負わせたのは確かで、

多くの大切なものを失ったのも事実で、

いいか悪いかとなると

悪い。

許されざること。


物語の結末が

傷を負った者たちにどのような心の変化をもたらすのか、

それはわからない。

心に区切りをつけることができるのか、

それともさらなる傷を負うのか、

どちらの場合もありえるだろう。


そうした結末を選んだことについて、

そのふたりにだけ、焦点を当てたなら、

共感できるし、ありかもしれない、と感じた。

映画の中のふたりを、

見守り続けた者としては、

その結末しかないだろう、とも感じた。


美しく、そして、悲しい、

音楽・・・、映像・・・、ふたり・・・、結末。


だまされそうになるが、

現実は美しくないし、

叙情あふれるごとき悲しみもまた、ないのであろう。

これは、渡辺淳一ワールドなのだ。

現実ではない。


しばし、映画の余韻にひたりたい。

ひとりでお酒を飲み、

ワールドに浸かって泣くのもいい。

それも映画の醍醐味さ。

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